組織診断のご紹介
現在の企業風土は将来の会社の業績や顧客の動向を示唆する先行指標であります。企業の理念や方針が従業員にどれだけ浸透しているか、マネジメントが良好な好循環を築いているか、労働環境の状態などを考察することで、今後の課題解決やリスク回避につなげることが可能です。
1. 調査目的を明確にしましょう
組織診断の最初に重要なのは、調査の目的を明確にすることです。具体的な目的がないと、調査結果を活用する際に適切な施策を立てることが難しくなります。
2. 従業員の満足度と活性度(積極性)を測定します
調査の中心的な要素は従業員の満足度と活性度の測定です。これらは以下の観点で評価することが一般的です:
- 満足度の観点
- 労働条件(給与、労働時間、福利厚生など)
- ワークライフバランス
- 上司や同僚との関係
- 仕事の内容や成長機会
- 活性度の観点
- 自己成長への意欲
- チームワークや協力
- イニシアティブと創造性
- モチベーションとエンゲージメント
3. 経営方針・方向性に適合しているかを確認できます
従業員が会社の方針やビジョンを理解し、それに共感しているかどうかも調査の重要な項目です。組織の方針が従業員に適切に浸透しているかを確認し、理解度や支持度を測定します。
4. マネジメントの状況を確認できます
マネジメントの質やリーダーシップが組織全体の活性度や満足度に与える影響は大きいです。上司のサポートやコミュニケーション、目標設定など、マネジメントに関連する要素を調査します。
5. 組織文化がどの程度影響しているか評価します
組織の価値観や文化が従業員の満足度や活性度に与える影響も重要です。調査では、組織文化が従業員の行動や意識にどのように影響を与えているかを評価します。
6. 調査結果の分析と対策立案ができます
調査結果を分析し、問題点や改善のための施策を明らかにします。また、優れた点や強みについても把握し、それを活かす施策も検討します。
7. 改善施策の実施とモニタリングも実施します
調査結果に基づき、具体的な改善施策を実施します。その後は定期的にモニタリングを行い、施策の効果を評価し継続的な改善を図ります。
以上の要素を含めた組織診断を実施することで、従業員の満足度や活性度を的確に把握し、適切な人事施策を展開する基盤とすることができます。
実施例)自動車部品メーカー
調査目的:とにかく、各部門の活性化が課題、攻めより守り志向、弱い部門を攻撃していると安心など、なぜ?、なにが原因か?
調査目的を明確にして現状を把握したい。出来るところから対策し、時間がかかるところは計画的に改善する、好循環型のマネジメントへつなげたい。
診断・調査の流れ
調査目的:
- 組織全体の活性度の把握
- 各部門の活性化度を評価し、弱い部門を特定する。
- 活性化が進んでいる部門とその要因を明らかにする。
- 防衛志向の要因の洗い出しと解消策の検討
- 攻めより守り志向の原因を特定し、問題の解決策を提案する。
- 弱い部門の原因分析と強化策の立案
- 弱い部門の原因を探り、それに基づく改善策を計画する。
- 好循環型マネジメントの実現への道筋の検討
- 調査結果を基に、好循環型マネジメントへの適応可能な施策を検討する。
調査項目:
- 各部門の活性度評価
- チームメンバーのモチベーション
- チーム間のコミュニケーション
- 新しいアイディアやイノベーションへの取り組み度
- 防衛志向の要因の洗い出し
- 過去の失敗経験に基づくリスク回避の傾向
- 組織文化やマネジメントスタイルが与える影響
- 弱い部門の原因分析
- スキルや知識の不足
- チーム間の連携不足
- リソースの適切な配分不足
- 好循環型マネジメントへの施策
- 目標設定と進捗確認の透明化
- チームビルディングとコミュニケーション強化のプログラム
- 成功体験を共有する文化の醸成
アプローチ:
- 調査の実施
- 部門ごとにアンケート調査を実施し、従業員の声を収集する。
- インタビューやフォーカスグループディスカッションを通じて、深層の意見や課題を明らかにする。
- 分析と評価
- 調査結果を集約し、各項目ごとに評価を行う。
- 弱い部門や防衛志向の要因を特定し、優先順位を付ける。
- 対策立案
- 各課題ごとに適切な対策を検討し、改善施策を立案する。
- 改善に時間がかかる課題に対しては、計画的なアクションプランを策定する。
- 実施とモニタリング
- 施策を実施し、その効果をモニタリングしながら調整していく。
- 定期的なフィードバックループを設けて、継続的な改善を実現する。